「単純なことをキチンとやる意味を教えることが大事ですね。」
先日、
県内に多店舗展開している某スーパーの
バックヤードを見学させてもらった時、
”何に注意してトレーニングされていますか?”
と聞いたことに対して
スタッフの担当トレーナーさんが
優しく、そして明確に答えてくれた言葉。
「例えば
ウォークイン冷蔵庫に段ボールの食材を搬入するときは、
角を揃えて整理整頓して並べること。
そうすることで、
食材の種類や検品も効率的に出来るようになり
他のスタッフもスムーズに作業ができるんです。
ただ、その意味や意義を教えずに作業だけを教えると
どうせ見てないだろうと手抜きをして
適当に積んでしまうことになるんです。」
たしかにその通りだ。
当たり前のことだけど、
意外と出来ていなかったりします。
「良い仕事」をするには、
一つのコツがあります。
それは、
簡単な単純作業ほど
誰が見ても完璧にできるようになることです。
簡単なことほど見よう見まねでやらせようとして、
中途半端に進めることが多いかもしれませんが
それでは身につきませんね。
たとえばワインのステムグラスを綺麗に効率的に磨き上げる方法や、
エスプレッソマシン周辺の掃除の段取り等、
最高のクオリティで一番早くできる手順をキチンと教えて
そうなるまで、出来るまで、
正しいやり方を繰り返してやっていると、
反復効果で間違いなく完璧に出来るようになります。
スピードがアップして作業力があがれば、
店の生産性もあがります。
この作業力を高める意味はとても大きいですね。
なぜかというと、
凡事・細事をより丁寧にしたり
より良い仕事の仕組みを考えるための
余裕を作り出してくれるものだからです。
1時間という時間の長さは、
誰にとっても同じだけど
こういう『余裕』を作り出せるかどうかが
重要なんですね。