敷居が高いと思っていたワインの世界が、想像力豊かなソムリエの言葉で、軽やかに広がっていく。
「お客様には出来るだけ専門的な用語を使わずよりわかりやすいフレーズでワインを身近に感じて頂ける様心掛けています。」そう語るカンパーニュレストラングループのソムリエからワインをもっと身近に感じて欲しいという気持ちが伝わってきます。
カンパーニュ クチーナ&バールの尾山さんと、オステリア デル カンパーニュの堀さんにお話をうかがいました。
Ⅰソムリエとしての姿勢
できるだけ専門的な用語を使わず
ワインを身近に感じて頂ける様心掛けています
尾山さんが仕事で大切にしていることはなんですか?
お客様から「どのワインを頼めば良いのかわからない!」との声が多く聞かれます。例えばイタリアの葡萄品種だけでも2,000種以上あるので、そう思われるのも無理もありません。しかし、逆に言えばそれだけ幅広いアイテムがある分、色々なシーンに合わせた楽しみ方が出来るお酒でもあります。お客様には出来るだけ専門的な用語を使わずよりわかりやすいフレーズでお好みやワインの特徴を伝え早いタイミングで身近に感じて頂ける様心掛けています。
料理人と同じように、
料理のことも考えるチームである。
堀さんがソムリエとしてこだわっていることはなんですか?
キッチンとサービスが一体になっていないと、お客様に私たちの思いは伝わりません。サービス精神やワインと料理の知識を日頃から高め、チームでお客様の喜びを上げるにはどうしたらいいか?信頼関係の元に話すことが重要で、その信頼関係を築くには日頃の仕事への姿勢や知識がとても大切なのです。
Ⅱソムリエとしての哲学
ワインは非日常では無く
日常酒として気軽に楽しめる
尾山さんはお客様にどのようなワインをおすすめしていますか?
僕の場合はイタリアワインに特化して使う様にしています。理由として、イタリア料理にイタリアワインがよりスムーズに合う(寄り添える)との概念があるからです。特にイタリア本国でのワインの位置付けとしては「保存出来る水」=「ワイン」として日常の食卓には欠かせないアイテムです。もちろん偉大な造り手による特別なワインも沢山ありますが、僕はワインを非日常酒では無く日常酒として気軽に楽しめる様、日本の四季に合わせて全土のアイテムを選んでます。(尾山)
Ⅲソムリエとしての努力
固定概念に捉われず
「伝統」と「トレンド」のバランスが大事
ソムリエとして努力していることは?
自身のワインに対する「軸」を大切にしながらも固定概念に捉われず様々なアイテムを体感する様にしています。イタリアで代表的なメーカーが「伝統を重んじながらも、より良いワインが生み出せる様これまで以上に、様々な角度から挑戦している」と聞き、非常に良い刺激を受けたのです。僕自身もワインに対してより柔軟な想いで向き合い「伝統」と「トレンド」のバランスを大事に取り込んでいます。(尾山)
Ⅳこれからの目標
一杯のワインで
顔に繋がる案内役でありたい
尾山さんのこれからの目標を聞かせてください。
ソムリエとしての仕事はあくまで、おもてなし=サービスの一部分として行うものと考えています。僕達サービスマンは料理やワインの味を変える事は出来ませんが、おもてなしで味わいを創り出す事が可能です。これからも生産者様や各業者様への感謝を忘れず、一杯のワインで食を豊かに・心を豊かにし笑顔に繋がる様親しみ易い案内役でありたいと思います。
第一に、お客さまに喜んでもらう。
その喜びがスタッフにも連鎖する。
堀さんのこれからの目標を聞かせてください。
一人で来ている時、恋人と来ている時、家族で来ている時。同じ人でも、その時々にあってほしいサービスってちがいますよね?お客さまが誰と来て、どんなサービスを望んでいるだろう。どうしたら喜んでもらえるだろう。ということを想像して、一人一人に合わせたその人にとって最高と思われるようなサービスを目指しています。