ナチュラルチーズ

vol.181 - 2023.6.13

CARLO CENTROを開業して約3か月が経ちました。

 

このレストランを創るにあたって一番大事にしたことは

「どれだけ個性を活かせるか。」という視点です。

 

単なるイタリアンレストランではなく、

いろんな動きのあるエンタメの要素を持たせ

お客様に「体験」を提供し「新しい価値」を創造したいと考えました。

 

何度も店舗をみていると、

店のシンボルである赤いPIZZA釜の中で揺れる炎が

まるでキャンプファイヤーみたいに感じたりして、

人々が火を囲む ”装置” のように見えてきます。

そこにはまさにアナログ的な世界があって、

いまシェフはPIZZAのみならず

薪窯で焼き上げる肉や魚・野菜料理の可能性に正面から取り組んでいます。

 

私達のやっている飲食店は

お客様にとって価値のあるものでなければいけないと思います。

美味しさだけでなく、

楽しい体験をどう提案するのかを妥協せずに突き詰めていきたい。

 

広いフロアを見渡したときに、

どんなサービス(体験)を提供できるかを想像します。

自分達の引き出しを広げてアイデアを出し合い、

カタチにして行くプロセスは、とてもポジティブで楽しい事です。

 

プロセスチーズは、

いつ食べてもどこで食べても同じ味。

時間が経っても品質は変わらないし、誰が食べたって同じ印象です。

一方でナチュラルチーズは、

時間が経てば経つほど熟成されて味や印象がどんどん変わっていく。

生きているから、変わり続けていくんですね。

ときには旨味と一緒にエグミが出たり、

原型が崩れる程に柔らかくなったりするけど

それが個性になって人々を惹きつけます。

 

私達の店もナチュラルチーズでありたい。

常に生きた空気の中で、

変化の可能性を恐れずにチャレンジしたいですね。