リブランディング

vol.225 - 2025.4.03

時節柄、

取引先の転勤挨拶と並行して

他府県からの新任挨拶で来られる方と話すと、

例外なく「北陸・金澤の食レベルの高さ」を言われます。

海や山が近くて土地柄や食材的な優位性と、

小さいころから鮮度の高い生鮮食材が当たり前の様に食卓に並んで、

それらを食べながら無意識のうちに

味覚の情操教育が養われる背景が大きいなと思います。

 

逆に言えば、

お客様がレストランに求める「感動」や「食体験」も

”美味しい”がスタートラインで

その上での付加価値に対して高いレベルが求められます。

 

先日、県内の有名寿司店に行きました。

コースのみの一斉スタートシステムは、

まるで大将のショーを見せられている観客のようでした。

観客は同時に同じネタを食べさせられて、

フードマイスター風インスタグラマーが隣りで映えるカットに集中。

同時にそのネタの産地や希少性なんかを得意げに話すから、

こちらは好みでなくても美味しい顔が求められる雰囲気に。。。

鮨屋のあるべき姿を考えさせられました。

 

最近のOSTERIA,

とてもいい塩梅です。

3月の初旬からコンセプトをアップデートして、

それを土台に都市圏にスタッフ全員で視察。

自分達の「方向性のリアル」を理屈抜きで肌で感じとって

自店舗に即フィードバック。

このダイナミズムがお客様に伝わっていくのだと思います。

 

コぺルトで出てくる温かい野菜のスープ、

様々な食材を駆使した前菜ミストや旬の鮮魚のパスタも良い。

先日一緒に食事をしたプーリアのイタリア人親子も

シェフ自慢の自家製のオレキエッテに感動していました。

 

写真は「能登豚肩ロースのロースト」。

豪快だけど繊細、

絶妙な火入れに幸せが充満します。

ソムリエセレクトのワインがグビグビすすんで、

サービスのデクパージュが躍動感を生む。

 

レストランって、いいですね。